ビカクシダ・リドレイ(P. 'Ridleyi')の特徴と育て方
基本スペック
リドレイ(Platycerium ridleyi)は、東南アジアの低地〜丘陵部の熱帯雨林に着生する原種の一つです。 基本的には子株は出ないため、胞子培養での増殖が主流となります。
外見・個体差
上に伸びる細長い胞子葉とキャベツのような貯水葉が特徴です。個体差はかなり大きく、分岐の本数、カールの強さ、葉幅の広さで印象がガラッと変わります。 またリドレイの中でも複数品種があり、各々でかなり見た目が異なります。例えば以下のような品種があります。
- Ridleyi Dwarf: 小型
- Ridleyi Dwarf Silvery: 小型
- Ridleyi Saman: 多分岐
- Ridleyi Nano: 細葉
- Ridleyi Pakarang: 細葉、Saman x Nano
- Ridleyi Hornet: 多分岐、細葉
他にもKitshakood(キッチャクード)、Charles Alford(チャールズアルフォード)、Chanthaboon(チャンタブーン)などの交配種もあります。
Saman, アートですね:
Vandakaさんの細葉の品種(Pakarang?):
育て方・注意点
“難易度が高い”と言われることが多いですが、日本においては比較的育てやすいのではないでしょうか。「光・湿度・乾湿サイクル」に気をつけるという、他の品種と同様のことをやれば枯れることはないと思います。少し湿度を高めに保つのがよいのですが、蒸れが嫌いというなんともわがままですが、春夏は1~2日おき程度の水やりをしていれば問題ないように思います。秋冬はも葉水などで湿度をケアしながら少し水やりの頻度を落とす程度でよいでしょう。
リドレイは成長が早いので見ていてすぐに変化を感じられるので楽しいです。胞子葉も貯水用もすぐ大きくなります。 胞子もよく付くので、胞子培養したい方にはおすすめです。
入手方法と希少性
国内外ともに人気が高いとは思いますが、一般に普及している品種なので、状態やサイズによりますが値段はそこまで高くありません。
上記で説明しましたが、リドレイは関連品種が多いです。例えば、細葉のパカランなど価格の高い品種もあります。ワイルド株や胞子培養のリドレイ原種は比較的入手しやすいと思います。 初心者におすすめかと言われると微妙ですが、湿度をケアできる環境があれば良いと思います。できればオンラインでの購入は秋冬だと痛む可能性があるので、春夏がいいと思います(と言いながら自分は2月にリドレイワイルドを買いました、大きな株でしたが)。
余談
僕もリドレイのワイルド株(大きめ)を育てていますが、綺麗な状態を維持できています。
以前はリドレイドワーフも育てていたのですが、水やりの際に手元から落としてしまい、成長点のところから折れてしまい、非常に残念な結末を迎えました。 水やりの際は気をつけましょう…。